証券アナリストの試験制度と取得スケジュール。費用は約17万円

証券アナリスト(CMA)は、いきなり試験だけに申し込んで受験することはできません。事前に協会の講座に申し込み、受講料を支払わないと受験資格が得られない仕組みになっています。

講座の申込期限を1日でも過ぎると取得が丸1年遅れるため、まず全体のスケジュールと費用を押さえておきましょう。

※日程・費用の数値は、日本証券アナリスト協会の公表値(2026年度講座、2026年11月確認)です。最新の申込期間は協会公式サイトで確認してください。

1. 最短で合格するスケジュール(実質1年半ルート)

講座の開講は6月ですが、申込は翌年1月末まで受け付けています。課題の提出ノルマなどは一切ないため、「1月末までに1次講座に駆け込みで申し込み、春・秋の試験で1次を突破して、翌年6月の2次試験で合格する」のが最も拘束期間の短いルートです。

時期やることポイント
1年目:6月〜翌1月末① 第1次レベル講座の申込1月31日がデッドライン。ここまでに申し込めば翌年の春・秋に受験できる
2年目:4月(春)または 9月(秋)② 第1次試験(3科目・CBT)春に3科目一発合格するか、春に2科目+秋に残り1科目をそろえる
2年目:6月〜翌3月末③ 第2次レベル講座の申込1次を秋試験までに突破すれば、そのまま同年度の2次講座に申し込める
3年目:6月④ 第2次試験(記述式)年1回のみ。ここで合格すれば全試験終了(1月末申込なら約1年5か月で完結)

社内公募や異動希望のタイミングに間に合わせるには、まず「1月末の申込期限」を逃さないことが最優先です。学生が受ける場合も同じで、就活の時期までに1次合格を間に合わせるには、遅くとも大学2年の1月末までに申し込む必要があります。

2. 取得までの4ステップ詳細

ステップ1:第1次レベル講座の申込(受付:5月下旬〜翌1月末)

受講料は一般 69,000円(協会の会員会社の役職員は 63,000円。税込)です。紙のテキストが配本されるほか、PDF テキストと Web の e-Learning が使えます。

「通信講座」という名前ですが、確認テストや宿題、動画の視聴ノルマは一切ありません。年の途中(たとえば1月)に申し込んでも、それまでの教材がまとめて届きます。要は、期限内に申し込んでお金を払って放置しておけば、翌年の受験資格が得られるということです。

ステップ2:第1次試験(年2回:春4月・秋9月/CBT 方式)

講座に申し込んだ翌年から受験できます(申込年度内の試験は受けられません)。科目は3科目(証券分析・財務分析・市場と経済等)で、1科目ずつ合格を貯められる科目合格制です。

ステップ3:第2次レベル講座の申込(受付:6月〜翌3月末)

1次の3科目すべてに合格すると申し込めます。受講料は 66,000円(税込、会員割引なし)です。

1次と同様、提出課題などのノルマはありません。1次を秋の回までに突破して3月末までに申し込めば、翌年6月の2次試験にストレートで進めます。

ステップ4:第2次試験(年1回:6月/記述式)

ラスボスです(弱いですが)。2次試験は毎年6月の年1回のみ実施されます。午前3時間+午後3時間(計6時間)の記述式試験で、科目別の合否ではなく全分野を合算した「総合点」で合否が決まります。

記述式というと身構えがちですが、「総合点勝負」であることを逆手に取り、稼ぎやすい分野(職業倫理・企業分析)で得点を固めれば、難解な問題を半分捨てても十分に合格できます(具体的な配分は2次試験の対策方針)。受験料は 17,700円(受験料 17,500円+手数料 200円)。受験できるのは受講翌年から3年間(計3回)です。

3. 総費用:ストレート合格で約17万円(会社の補助を確認)

1次・2次とも1回で合格した場合に協会へ払う費用です(これに市販の過去問題集代が数千円〜1万円程度加わります)。

項目金額(税込)
第1次レベル講座 受講料69,000円(会員 63,000円)
第1次試験 受験料(3科目計)14,800円
第2次レベル講座 受講料66,000円
第2次試験 受験料(手数料込)17,700円
合計167,500円(会員は 161,500円)

かなり高いですが、異動や転職に使い、生涯年収に影響すると思えば安いものとも言えます。銀行・証券・生損保などの金融機関では、合格時に受講料を補助する自己啓発支援制度や社内経由の一括申込制度を設けている会社が多いので、申し込む前に自社の人事・研修の規定を確認しましょう。

4. 合格後の「CMA 登録」と実務経験3年の要件

2次試験に合格した後、正式に「日本証券アナリスト協会検定会員(CMA)」として登録するには、3年以上の実務経験が必要です。